シャッターが重たいかの判断基準

そもそもシャッターの動きの基準は曖昧

手動のシャッターを開ける際にどれくらいの力が必要で、新品の状態でも不具合があり重たいのか、これが通常通りの重さなのか、修理やメンテナンスが必要なのかどうかの判断基準はかなり難しいです。

その上、材質がスチールかステンレスかが変わったり、メーカーやシャッター自体の大きさや重さガレージ用か窓用雨戸シャッターかなど、単純に比較もできません

窓シャッター

一般的な幅 (160cm程)

幅の広いシャッター(2m以上)

尚更、新品の状態でも不具合があり、お客様から「このシャッターだけ新築の時から重たく調子が悪かった」なんて話も結構よく聞きます。

実際に、僕の友人宅の窓シャッターも原因は不明ですが、窓をふさぐジャバラ部分(スラット)が左右にズレ擦れていたため開閉時にこすれて負荷がかかる状態になって、開閉が重たくなっていました。

【考えられる原因】

1.施工不良(取り付け時の確認不足、油が塗布されているかどうか) 

2.拭き掃除した際にスラットがズレやすいため、ズラしてしまった。 

3.地震や台風などの強風でバタバタなり左右にズレてしまった。

4.窓を少ししか開けずシャッターの端っこの方を持って開閉していた。

動きが悪いかの判断基準

1.使用年数が10年以上

〇 家電などでも10年程度でガタがでてくるように、金属で出来ているシャッターもサビが出てきたり、油が劣化して滑りが悪くなったり、引っ張り上げる力が加わっているスプリング伸びたりして、動きが重たく感じる初期段階とも言えます。

でも大抵の方は新築時のシャッターの動きの具合など覚えていませんし、年齢も比例して重ねているため、力がなくなったのかもしれないと体の衰えを感じたり、最初からこんな状態で、シャッターの動きなんてこんなもんなんだろう!と考えている場合が多い上に、シャッターにメンテナンスが必要といった認識がある方は殆ど居ないため、部品が壊れたり、使用年数が20年以上経つたりして動きが極端に悪くなったり、ご自身の力もなくなり開閉が困難になるまで放置される場合が一般的です。

(でも、100件に1件程度の割合で、30年程度経ったシャッターでも動きが良い場合もありますが、サビや油の劣化は必ずあるため、今後も長く使うことをお考えの場合はメンテナンスをオススメします。部品が破損してからでは部品の交換代など修理費がかさみます。)

2.女性の力だと辛い

2、30代女性の方でも開けるのが大変と感じる場合は、かなりの確率で不具合があると思われます。

4、50代の女性の方が開けるのが大変に感じても、男性から「シャッターの重さはこんなもんだろう!」と言われたりすることが多いと思いますが、

10年以上メンテナンスをしていない場合はメンテナンスをすることで男性でも「こんなにスムーズにシャッターって動くものなんだぁ」と驚いて頂ける事が結構ありますので、動きが悪くなっている可能性は比較的高いでしょう。

60代以上の女性だと開けられなかったり、開けようとしたら腰を痛めた、なんて話をよく聞きますが、新築時でも開けられなかったり、体が弱っている方でなく、10年以上経ったシャッターの場合は動きが良くなり軽くなったと実感して頂ける可能性があります。

20年や30年以上経っているシャッターでも、「今まで開けられなかったけど、これなら私でも開けれる」と喜んで頂けることも多くありますので、交換で高額な出費でどうしようかお悩みでしたら、ダメもとでメンテナンスをしてみるのも良いかと思います。

3.小学生だと開けられない

ガレージ用シャッターだと、小学校低学年の場合はいくら動きを良くしても、力の入れ方のコツを掴めないうちは開けることはできないかもしれませんが、逆に言えば動きがスムーズであればコツさえ掴むことができれば低学年のような力のない子でも開けることが出来る可能性があります。

動きが良い状態で、高学年であれば基本的にはどうにか開けられるのがガレージシャッターの良い状態と言えるでしょう。

窓用雨戸シャッターだと、一般的な幅の180cm以下のサイズで動きが良い状態であれば低学年でも普通に開閉できると思います。

2m以上の幅広い窓シャッターは低学年だと動きがスムーズでも厳しいかもしれませんが、高学年であれば開閉できるかと思います。

4.男性が片手で開けられない

窓シャッターであれば動きが多少悪くなっても男性の力なら開けられるかと思います。

ガレージシャッターの場合は、動きが良ければ男性であれば片手の力だけでも何とか開けることができると思いますので、男性でも両手を使って何とか開けることができるようなシャッターは基本的には動きが悪い状態であると思われます。

5.スルスル降り途中で止まりにくい

〇「下げる時はスルスル下がって動きが良いんだけど、開けるのが重たくて大変なの!直せそうですか?」と言うご相談を受けることがあります。

この場合、そもそも「下げる時にはスルスル降り動きが良い」と言う考え方事態が根本的に間違っていて、

シャッターというのは基本的には電動でも手動でもスプリング(バネ)の力で引っ張り上げる力が加わっていて、重たいシャッターでも比較的少ない力で開けられる用な構造になっています。

そのため、下げる時にスルスル動きが良いと言う状態は、厳密にはバネの力が弱くなり引っ張り上げる力が少ないため、スルスルとただ落ちてきてしまう状態であり、

それに比例して持ち上げる力が弱いので、上げる時に人の力が必要となり、重く感じる原因となります。

必然的に、落ちてくるような状態のため途中で止まらずに半分くらい開けた時に手を離すとそこで止まるか、少しだけ下がって止まるはずのシャッターがスルスルと下まで落ちるように降りて行ってしまいます。

開閉時の注意

〇小学生でも開閉できる場合でも、夏の虫が入って来るような時期や冬の外気が入って来るような時期では、窓を少ししか開けないでシャッターの端っこを持って開閉してしまうかもしれません。

端っこを持って開閉していると、シャッターを少し斜めになった状態で開閉することになるため、窓をふさぐジャバラ部分(スラット)が左右にズレる要因となり、開閉部分が擦れて開閉が重くなったり、引っかかったりする原因となりますので、動きがスムーズでも開閉の仕方には注意が必要です。

冬は動きが悪くなる

〇暖かい時期よりも、寒い時期の方が滑りを良くするために塗布されているグリスが若干固くなることが原因で、固さが抵抗となり動きが鈍く感じる場合があります。

巻き上げるスプリングも金属のため、固くなり伸び縮みの動きが悪くなり、動きが鈍く感じる場合があります。

結局シャッターは軽くなるの?

〇基本的に使用年数が10年以上で、上記の判断基準のように片手では上げられないで、両手でも上げるのが大変な場合はメンテナンスをすることで動きがスムーズになり、開ける時に軽く感じられるようになります。

片手で開けられるような状態でも、使用年数が10年以上の場合には、今よりは動きがスムーズになると思いますが、重いか軽いかは人の感覚の問題のため、費用に見合うかどうかをお客様で判断していただくしかございませんが、長く使うことをお考えでしたら、

シャッターの構造上、物干し竿のようなパイプに滑車が付いていて、滑車がクルクルと回転してシャッターのジャバラ部分(スラット)をロールケーキの用に巻き取るため、長年メンテナンスをしないで使い続けているとパイプと滑車が接触している部分が段々と擦れて削れ、パイプは折れ曲がり滑車も破損してしまうので、迷った交換費用は高額になるためメンテナンスをオススメします。

摩耗が深刻な状態で、開閉にかなり力が必要か、開閉ができない。

摩耗初期の段階。

シャフトが破損すると?

〇巻き取りシャフトが破損すると、基本的にはシャフトを交換するしかありません。

古くなったりして、シャフトの交換部品がなくなってしまうと、シャッターを丸ごと交換するしかなくなります。

シャッターは窓サッシと一体型になっている事があるため、窓サッシごと交換するしかない状況も考えられます。

ちなみに、窓サッシは壁の中の柱にネジで取り付けられているため、外壁などを一部切り取って、室内の壁も一部切り取り、サッシを交換し、外壁を直して、外壁塗装をして、室内の壁を直して壁紙を張り直すなど、かなりの手間がかかるため非常に高額修理になりますが、

弊社では、最悪シャフトの部品が取れない場合でも、シャフトと滑車(プーリー)を使えるように修復して交換よりも費用を抑えて修理することが出来ますので、ご相談ください。

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